5. 製作手順

5-1. まずサンプルを実行してみる
開発を始めるにしても、Queek 自体についてよく知っていただくためにも、まずサンプルを実行してみて下さい。サンプルの実行方法については総合開発環境の項をご覧下さい。開発を初めて行う場合は何からはじめればいいかわからないと思いますので、とにかくサンプルを開いてみることから始めて下さい。サンプルは、リファレンスだけでは説明しきれない部分をカバーするよい教材でもあります。サンプルを実行するには、まず総合開発環境("QueekKIT.exe")を起動し、ファイルメニューで "Sample" ディレクトリにある "Main.rpg" を開き、もう一度ファイルボタンを押してメイン画面に戻った後、動作確認ボタンを押して RPG 実行ツールを起動します。

5-2. 素材の用意
ゲームを製作する際には、画像やサウンド、音楽などと言った素材の用意が欠かせません。Queek を使って RPG を製作する際も同じです。まずは素材の用意が必要です。初めて製作する場合は、サンプル RPG を別の場所にコピーして、少しずつ必要なものを追加したり、作り変えたりしていくといいでしょう。画像のサイズ(縦横幅)はサンプルのものと同じサイズにして下さい。また、256色のビットマップを使用する場合は全てのファイルを同じパレットにしなければならないので、フルカラーを使用することをお薦めします。また、素材を準備する際にファイルを用意すること自体がかなり面倒な作業だと思いますので、"Sample" ディレクトリを丸ごとコピーして、少しずつ差し替えていくのがいと思います。

5-3. 各種設定
素材が用意できたら、実際に RPG を組み立てていくことになります。総合開発環境を使用して、各種設定を行って下さい。これについては総合開発環境の項をご覧下さい。設定項目は多くありますので注意して行って下さい。また、マップチップの設定など、素材に関連した設定項目もありますので、素材の製作と合わせて随時設定を行っていくといいでしょう。

5-4. マップの製作
実際に RPG として動かすために、マップを作る必要があります。この辺からやっと RPG 製作らしくなってきます。マップエディタを使用してマップを製作して下さい。これについてはマップエディタの項をご覧下さい。マップを製作するときは、どこに移動したらどこに飛ぶとか、他のマップとの連携を考慮して行って下さい。開発の大部分は、マップの製作と、この次のスクリプトの製作を繰り返し行う、という作業になります。

5-5. スクリプトの製作
製作したマップを RPG として動作させるためには、スクリプトを設定する必要があります。たとえば、「マップでこの場所に来たら他のマップのこの場所に移動させる」とか、「このドアを開けるとここに移動する」などといったことや、「この箱を開けるとこのアイテムを手に入れる」など、動作的なことは全てスクリプトによって設定します。この作業は総合開発環境のマップ編集ツールのスクリプト設定項目を使って行います。また、イベントなどにおいてキャラを自動的に動かしたり、エンディングの製作などもスクリプトにより行います。スクリプトを製作したら実際に動かして試してみるのがいいでしょう。

5-6. 公開・配布
せっかく作った RPG ですから、完成したらぜひ配布するといいです…というかほとんどの人は配布することを目的として製作しているのだと私は思いますが。配布方法の項をよく読んで、製作した RPG を配布形式にして公開、という形になります。もちろん公開の形式はいろいろありますが。配布前には当然動作チェックを入念に行って下さい。特にスクリプトの間違いで思わぬ動作をすることが考えられますので気をつけましょう。