7. マップエディタ

7-1. 起動方法
マップエディタを使用するには、まず総合開発環境でマップデータファイルを読み込む必要があります。マップデータを読み込んだら、マップ編集機能のエディタ起動ボタンを押してマップエディタを起動します。マップエディタ起動時は DirectX が初期化され負荷がかかりますので、他の操作はあまり行わないで下さい。
Version 1.05 から、ウィンドウモードが利用できるようになりましたが、これは画面の色設定を調整しないと利用できない場合があります。作者の環境では 16bit カラーの場合のみウィンドウモードを使用できました。

7-2. 操作方法
下の表に、使用するキーの一覧を示します。フィールド上で左クリックをすると選択したチップが配置されます。左ドラッグで範囲選択をすると、選択されているチップでこの範囲を塗りつぶします。また、フィールド上で右クリックすると、スポイト機能でクリックした座標の地表やオブジェクトのチップを編集用に選択できます。
キー
用途
Esc
終了
A / S
視点方向の切り替え
G
地表編集切替
O
オブジェクト編集切替
カーソル
視点中心の移動
Alt+Enter
フルスクリーン切替

7-3. 各部の説明
これがマップエディタのメイン画面です。



(1) 視点中心座標
フィールド画面を描画する中心となっている座標が表示されます。
(2) カーソル座標
この画面にはカーソルは表示されていませんが、カーソルがポイントしているフィールド上の座標が表示されます。
(3) マップサイズ
総合開発環境のマップ一般設定で設定したマップサイズが表示されます。マップエディタでは、このサイズの範囲内を編集することが出来ます。
(4) 選択エリア
マウスをドラッグするとフィールド上の矩形範囲を選択することが可能です。ここでは、その選択範囲の座標が表示されます。原点に近い座標が左に表示されます。
(5) 選択サイズ
上記の選択エリアのサイズがマス単位で表示されます。
(6) コンパス
マップ上の方角が表示されます。この方角はスクリプト等でも使用されます。また、他のマップとの位置関係などを考慮する際に、方角もよく考えて作成して下さい。視点方向を切り替えるとコンパスの表示も変化します。
(7) ファイル名
現在編集しているマップファイルの名前が表示されます。このファイルはシナリオデータのあるディレクトリの "Data" ディレクトリにあります。
(8) リロード・セーブ
「ReLoad」を押すと、現在のマップファイルが最後に保存されたときの状態を再度読み込みます。「Save」を押すと、現在編集中のマップを保存します。
(9) オブジェクト選択
配置するオブジェクトのチップを選択します。左クリックすると 1 つ前や次のチップを選択します。右クリックして押し続けると、早送りでチップを選択できます。
(10) オブジェクト編集切替
このボタンを押すと、オブジェクト配置を編集するかどうか切り替えられます。このボタンが暗いとき(画面の状態)は、オブジェクトの配置は行われません。地表のみ編集したい場合などはオフにします。
(11) オブジェクトプレビュー
選択されているオブジェクトチップをプレビューします。また、この画像をクリックすることで、配置するオブジェクトの方向を選択できます。選択されている方向のものには赤い枠が表示されます。
(12) アニメーション切替
このボタンを押すと、配置するオブジェクトにアニメーションを行わせるかどうか切り替えられます。暗いとき(画面の状態)は、アニメーションを行わせません。このアニメーションは、木が風に揺れるアニメーションなどに使用します。また、アニメーションはマップエディタ上では行われません。RPG を実行して確認してください。
(13) 透過切り替え
このボタンを押すと、配置するオブジェクトを透過させるかどうか切り替えられます。屋内の壁などは自動的に透過されますので関係ありません。手動で一部のオブジェクトを半透明にしたい場合に使用します。また、人物に対してはこの設定は無効です。
(14) 地表選択
配置する地表のチップを選択します。オブジェクト選択と同様、左クリックで 1 つずつ選択、右クリックの押し続けで早送りの選択が可能です。
(15) 地表編集切替
このボタンを押すと、地表の配置を編集するかどうか切り替えられます。このボタンが暗いとき(画面の状態)は、地表は編集されません。オブジェクトのみ編集したい場合などはオフにします。
(16) 地表プレビュー
選択されている地表チップをプレビューします。また、この画像をクリックすることで、配置する地表の標高(高さ)を設定できます。選択されているものに赤枠が付きます。
(17) 標高シフト
標高を 5 段階単位で変化させます。ここで設定した標高と、地表プレビューで選択している標高を組み合わせて標高を設定します。この設定で大まかな標高を設定し、プレビューのほうで細かい標高を設定するのです。
(18) 地表補正設定
標高が 5 以上の地表を配置すると、ある程度より下の部分が省略されて表示されます。この設定をオンにして地表を配置すると、すべて埋めて表示されます。実際に標高が 5 より大きい地表を配置してみて設定による違いを確認してみて下さい。
(19) 選択オブジェクトチップ
選択しているオブジェクトチップの名称が表示されます。総合開発環境のマップチップ設定で設定した名称が使用されます。
(20) 選択地表チップ
上と同じく、選択している地表チップの名称が表示されます。
(21) 標高設定
現在設定されている標高が表示されます。地表を配置する際にこの標高で配置されます。また、5 単位の数値が分離して表示されます。例えば、標高 18 の場合は 3+15 と表示されます。標高は最高で 200 までです。
(22) フィールド編集エリア
実際にフィールドを表示して、フィールド編集を行うエリアです。配置や選択をする場合はここでクリックします。
(23) 選択エリア
フィールド編集エリアで選択されたエリアは、半透明に点滅します。画面の例では、配置した船を選択しています。半透明になって選択されていることがわかります。選択しなくても、カーソルのある座標は半透明に点滅します。

7-4. マップの作成手順
新規作成されたマップは、地表が 001 番のチップで初期化され、オブジェクトは配置されていない状態になっています。この上に、オブジェクトを配置したり地表を変えてマップを作成していくことになります。配置や編集を行うためには、上で説明したオブジェクト編集切り替えや地表編集切り替えをまずオンにする必要があります。作成したチップを使用してマップを作っていきます。一旦オブジェクトを配置すると、視点切替を行ったときにそれに応じてオブジェクト表示の向きも連動します。方向属性が設定されている地表チップも、視点方向の切替に応じて表示が連動します。また、建造物などを作成していると奥が見にくくなりますので、A / S キーを押して視点方向を変えて編集するとやりやすいです。視点方向を変えた際に、方角(東西南北)をよく考えて、他のマップとの位置関係を正しく作成するようにしてください。ちなみに、カーソルを合わせた所の座標は、現在視点の中心になっている座標の標高を基準に計算されます。このため、視点の中心の標高と同じ標高の地表はカーソルを合わせるとピッタリ選択できますが、視点の中心の標高と異なる標高の地表を選択する際にはカーソルと地表がずれます。また、建造物など、地表がすっかり隠れるようなオブジェクトを配置する場合は、地表を 000 番の何もないチップにしておくことをお薦めします。そうすることにより、無駄な描画が省かれ、遅くなることを防ぎます。スポイト機能を活用すると作成が効率よく行えます。不明な点は質問して下さい。